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小ぶりで使い勝手良好!研究開発助成金

2011/10/03

今回は三菱UFJ技術教育財団の「研究開発助成金」をご紹介します。上限100万円、助成率1/2という、他の助成事業と比べるとかなり小さい助成金です。

もともと上限300万円、助成率1/2というあまり大きな助成事業ではなかったのですが、平成22年度から上限が100万円に減額されたため、ご紹介も控えておりました。

ただこの規模の助成金の方がかえって使い易いという方がおられることは承知しておりますし、何よりこの助成金の勝手の良さが群を抜いているので、ご紹介することにしました。

以下、使い勝手が良いという根拠を列挙します。

  • 創業前の個人でも法人でも応募が可能
  • 「設立または創業後もしくは新規事業進出後5年以内」即ち設立後何年経っていてもOK
  • 完全前払いの助成金なので、資金繰りの心配がない
  • 助成金受取後の支払いに対して領収書などの証憑書類が不要
  • 労務費やシステム開発費を含めた概ねすべての経費が助成対象

後払い助成金のための資金繰りや労務費・領収書管理に苦労されたことのある方には夢のようなルールです。

審査基準は、

  1. プロジェクトの新規性、市場性
  2. プロジェクトの実現可能性
  3. 経済・社会への貢献内容

という直球勝負です。そのためか昨年の競争率は15倍近くあり、上限300万円時代には20倍前後でした。もし1000万円を超える助成事業で同じ方式を採用したら、競争率は100倍を超えるかもしれませんね。



『ねじ』の視点から

(一見、開発要素が少なく助成金の対象とならないと思われがちな『ねじ』の分野を材料にして、切り口を変えれば助成金の利用は可能であることをご理解いただくために用意したコラムです)

部材の結合を目的とする「ねじ」の世界には、新材料への適応や特殊環境での緩み防止など、標準品では適応できない特殊ねじへの需要が常時生まれていると思われます。しかしそれに対応できるアイデアを思いついても、製品化するまでのコストもそれを回収する市場の有無もはっきりしないので、大型の助成事業に応募するだけの労力を掛けるほどの材料とならず、結局アイデア倒れで終わってしまうことも多いのではないでしょうか?

そういうアイデアをとっておいて、この助成金使い、例えば特殊な製法に必要な新しい治具を一つ外注製作し、少量の試作品を製造するなどにより、新製品としての可能性を探るなどの用途で使えば、事業拡大のための有効な手段となるかもしれません。



本記事は2011/10/03時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

つきぬけて 天井の紺 曼珠沙華 (山口 誓子)

見たそのままで肌に触れる空気感まで共感できる句です。シンプル。