春恒例・お手頃1500万円の助成金 - 研究開発系補助金のスペシャリスト アライブ ビジネス

HOME > コンサルタントの視点 > 春恒例・お手頃1500万円の助成金

春恒例・お手頃1500万円の助成金

2012/03/21

今回は東京都中小企業振興公社の「新製品・新技術開発助成金」をご案内します。 (都内限定ですいませんごめんなさい

ここ数年は毎回10倍前後の高い競争率ですが、この様な毎年ほぼ同じ時期に公募される助成金は、それを目標に準備される方が自然と多くなるのでどうしても倍率が高くなるようです。

ただ、この助成金は注意すべき点が多い事業ですので、幾つか解説します。

  • 申込み予約制:

    4月16日(月)~20日(金)のどの日に申請するかにつき、事前の申請届が必要です。

    申請の是非についてまだ最終決定されていなくても、申請届の中で「都合がつかない日時」を4月20日以外の全日程にチェックして、早めに提出してください。

    仮に4月16日にチェックを入れなかった場合など、まずこの日を提出日にされてしまいます。そうすると申請書を作成するための貴重な日程がほぼ1週間消滅してしまいます。

  • 事業内容3区分:

    申請する場合の事業内容が、①新製品・新技術の研究開発、②ソフトウエア情報関連技術、③新サービス創出のための技術開発の3つに分けられており、申請書の中でどの区分で申請するかを明記することになっています。

    公募要領をよく見ると、この3つの区分で対象とする事業内容にかなり大きな差があり、まるで全く違う3つの助成事業のようです。応募される方は是非よくご自身の研究開発の内容を吟味してください。

  • 「自社開発」の意味:

    一見すると①と②は「主要な部分が自社開発」、③では「新サービス創出の主要な部分を自社が担う」とされていますが、あまり「自社」にこだわらなくともよさそうです。

    ①の場合でも自社が開発のイニシアチブをとれるのであれば、試作品の製作や評価試験などは業務委託でも大丈夫です(直接電話で問い合わせた結果です)。

  • 助成期間の柔軟性:

    採択決定が8月でも、4月まで遡って助成期間となり、最長で平成25年12月まで助成期間とできるので、この場合21か月の助成期間となります。

    逆にそんな長くなくても良いという方もおられるかもしれません。そんな方にも便利なのは、この助成事業が早ければ今年平成24年12月で終わっても大丈夫という柔軟性です。スタートから1年もかからないという方も安心して応募してください。


本記事は2012/03/21時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

いきいきと 三月生まる 雲の奥 (飯田 龍太)

寒さが居座っていても空の光は3月です。この句、「雲の奥」を覗いているようでいて、春の光をイメージしてしまうのはなぜでしょう?