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2つ重なった福祉用具開発支援事業

2009/11/11

前回は経済産業省管轄のNEDOによる「平成22年度 福祉用具実用化開発費助成金」をお伝えしましたが、公募時期としてはこれより早い厚生労働省管轄の財団法人テクノエイド協会による「平成22年度 福祉用具研究開発助成事業」をご紹介します。
なんだかどちらも同じような長い名前でめんどうくさいですが、前者は「実用化開発」、後者は「研究開発」となっており、後者が「どんなものを開発するのか?」が主眼になっているのに比べ、前者は「開発したものがしっかり売れて事業として成り立つのか?」がテーマなので、申請書ではこのあたりのメリハリをしっかりつけないと採択は遠のきます。
とはいえ、2つの機関が似た内容の助成金事業をほぼ同じ時期に公募しているので、「どちらに応募すべきか」と迷う方もおられるかもしれません。答えは『両方応募する』です。
申請書の内容で競争するこの種の助成事業は、まったく同じテーマで複数の事業に応募することは一向に問題ありません。ただし、先の事業が採択されて契約したら、後の事業は仮に採択されても辞退しなければならないので、事業の助成額に大きな差がある場合は注意が必要です。
今回の2件は助成金額の上限こそ3,000万円で同じですが経産省系が助成率2/3で翌年度末払い、厚労省系が助成率100%で前払い という大きい違いもあり、一考を要します。

本記事は2009/11/11時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

存念の いろ定まれる 山の柿 (飯田 龍太)

生まれ故郷の山梨県境川村で、父蛇笏の後をついで一生俳句と向き合うという覚悟が、柿の色に映ったと読んでいます。 覚悟した人間の『これでよい』という思いが感じられます。