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新技術で国家プロジェクトに参入

2022/01/11

明けましておめでとうございます。

今回は、年の初めの記事なので、少し先を見据えた支援事業をご紹介します。

「NEDO先導研究プログラム/新技術先導研究プログラム」のうち「エネルギー・環境新技術先導研究プログラム」及び「新産業創出新技術先導研究プログラム」です。

このような長々しい表現となるのは「NEDO先導研究プログラム」が以下の構成となっているためです(括弧内は略称)。

NEDO先導研究プログラム

  • 新技術先導研究プログラム 
    • エネルギー・環境新技術先導研究プログラム(エネ環)
    • 新産業創出新技術先導研究プログラム(新新)
    • マテリアル革新技術先導研究プログラム(マテ先)
  • 未踏チャレンジ2050(未踏)
全体を統括している「先導研究プログラム」の事業目的は、「2040年以降を見据えた『技術の原石』を発掘し、将来の国際競争力を有する有望な産業技術の芽を育成していくこと」

さらに

「飛躍的なエネルギー効率の向上を含む脱炭素社会の実現に資する有望な技術、及び新産業創出に結びつく技術のシーズを発掘し、(略)将来の国家プロジェクト等に繋げていくこと」とされています。

「将来の国家プロジェクト等に繋げていく」というところに注目してください。一般の補助金のように、企業や産学連携による研究開発の事業化を支援するとはされていないのです。この点がNEDO負担率100%の委託事業である所以です。

委託事業とは、本来国が行う研究開発を、企業や研究機関に「委託する事業」という意味なので、今回公募されたの2つのプログラムについてもあらかじめ研究開発課題がかなり具体的な形で提示されています(詳細は補助金のページ参照)。

さて、この研究開発課題についてはNEDOが勝手に考えたのではなく、今回公募の2つのプログラムを含む「新技術先導研究プログラム」に対して、昨年8月に一般向けに募集された情報提供依頼(RFI)に基づいています。

RFIについては公募が行われた際に解説したのでご記憶の方もおられるでしょう。その中でNEDO自身が「本公募で採択されるためにはRFIで提案することが重要」と説明していることをお伝えしました。

確かに研究開発課題として提示された内容はかなり絞り込まれており、RFIの提案者以外は応募が難しいと思われます。ただし、かといって各課題の採択数が1件というわけではありません。

NEDOが公開している過去の採択実績を見ると、1課題の採択1件という例もありますが、2019年から2021年までの公開実績では、平均でみると1課題当たりの採択件数が、エネ環では2.2件、新新では1.9件となります。

中には1課題について6件が採択されている例もあります(2020年度エネ環の課題「D1」)。これらの採択者全員がRFIに応募していたとは思えません。

ご自身の研究開発が「将来の国家プロジェクト」にふさわしいとの自負をお持ちの方は、昨年のRFIで提案していなくとも、念のため公開された研究開発課題の中に適合する課題が無いか確認されることをお勧めします。

本記事は2022/01/11時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

七草粥欠けたる草の何何ぞ (鷹羽 狩行)

今や七草粥はスーパーで袋詰めされたセットとして手に入ります。しかし昭和の時代までは近所の野原で探し出し、さすがに大根やカブのみは市場で買ってきた記憶があります。当然ながら一つ二つ足りないものがあり、掲句のような会話がうまれるのです。