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What is “A-STEP”???

2012/03/05

昨年もご紹介しまたしたが、文部科学省傘下のJSTによる助成事業“A‐STEP”の公募が始まりました。

前回は基礎研究フェーズから事業化フェーズまで、どのフェーズでも応募できるという使い易さに重点を置いて説明しましたが、今回は企業が参加する「中小・ベンチャー開発タイプ」の注意点を説明します。

1 「実施料」の支払い

A-STEPはそもそも大学等の研究機関が持つ技術特許を、連携する企業が製品化・事業化させることを目的とした事業であり、研究機関側に特許権があることが前提となっています。

「実施料」とは、開発期間が終了して事業化が実現し、参加企業に売り上げが上がった時点で、その「売上の5%」を特許権者にJST経由で支払うというルールになっています。

「売上の5%」びっくり

一度でも製品企画を経験された方は、この数字が如何に莫大な負担か理解して頂けると思います。

事業化時点で競合他社が存在している類の製品の場合、とても勝ち目はありません。逆に言えば他社の追随を許さない高付加価値の(つまり粗利の大きい)製品でなければ利益の確保は難しいということになります。

2 上記と裏腹の関係となるJSTへの特許の専用実施権の設定

参加企業が事業化後に特許権者に支払う「実施料」を、JSTが間に入って担保するための仕組みです。

大学等の特許権者としては連携先企業との特許料に関するネゴシエーションの負担がなく高額な特許料が保障されるのでありがたいようですが、反面当該特許の使い方が制限されてしまうため痛しかゆしの面があるので、将来にわたる特許戦略を見据えた選択が必要となります。

今回は少しディープな話題でしたが、国の支援で製品開発を行う以上、それなりの戦略的配慮と覚悟が必要であることをご理解ください。

季節の俳句

美しき 色の寄り合ふ 雛祭(高倉 和子)

もう子供ではありませんが、我が家にも娘が一人いるので、週末だけ居間に内裏雛を飾りました。「色の寄り合ふ」に納得です。


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