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D-Global第6回公募、注目は「チャレンジ枠」
2026/08/06
コンサルタントの南郷です。1年前にもご紹介したJSTの「大学発新産業創出基金事業/ディープテック・スタートアップ国際展開プログラム」(以下「D-Global」)ですが、7月31日から第6回公募が始まりました。今回は、今春公募の第5回、昨年度の第4回からの変更点を中心にお伝えします。
D-Globalの事業化推進機関は、やはりVC
さて、前回の記事では「JST」「大学発」とはいえ民間企業に参入の余地あり、と申し上げました。本事業は、技術シーズの事業開発に責任を持つ「事業化推進機関」と、大学等に所属する「研究代表者」が共同代表者となる仕組みです。そして、前者にはハンズオン型・インキュベーション型のVCが想定されています。
これは建前ではありません。実際に、公開されている第4回公募の採択8件の事業化推進機関は、すべてVC、CVC、インキュベーター。ラインナップは、みらい創造インベストメンツ(2件)、QBキャピタル、ケイエスピー、STATION Ai、RDiscovery、ANRI、三菱UFJキャピタルでした。分野は創薬・医療機器が4件、蓄電池が2件。
尚、採択割合は、応募36件に対し採択8件です。今回の第6回の採択予定も10件程度となっています。
目玉は「チャレンジ枠」
第5回で特別対応のように記載されていた内容が、今回の第6回公募で「チャレンジ枠」として明確に定義されました。これは、1年分の研究開発期間・研究開発費で採択するものです。その後、JSTから成果を認められればプラス2年、という建て付けです。
そして、本件に関しては、「ヒアリング審査にて確認する場合がある」との記載もあります。
すなわち、チャレンジ枠での採択を想定している場合は、事業計画の中から初年度の目標と事業内容を切り出せる必要があります。
安定した規模と研究開発期間のD-Global
規模は第5回と同様です。研究開発費(直接経費)は原則上限3億円、正当な理由があれば上限5億円。本事業は委託事業のため、消費税含め全額支援+間接経費30%の上積みで、実質、最大で6億5,000万円です。尚、D-Globalはこれまでだいたい年2回、春と夏に公募があります。今回の夏公募による研究開発期間は令和9年4月上旬~令和12年3月末で、これは昨年度夏公募の第4回と同様、大学の会計年度と一致しています。
見落としやすい関門
申請時には、指定様式での申請書に加え、事業化推進機関の決算報告書または有価証券報告書(直近3期分)が必要です。さらに、直近3期に経常利益がマイナスの期があれば納税証明書も必須です。必須書類がそろわないと不受理となりますので、書類の準備の確認もしっかり行いましょう。
第6回D-Global公募スケジュール
- 公募期間:令和8年7月31日(金)~9月30日(水)
- 公募説明会:8月18日(火)15:00~16:00(Zoom・無料、要申込)
- 書類審査:令和8年11月中旬/ヒアリング審査:令和8年12月9・10・11・17・18日
- 選定課題の通知:令和9年1月下旬/課題開始:令和9年4月上旬
本記事は2026/08/06時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。
コンサルタントのひとりごと
アメリカで「ブルーカラー・ミリオネア」という言葉が話題です。
大学へ行かず、配管や電気工事の道に進んだ若者が、独立して高収入を得ているのだそうです。
いざ統計を見てみれば、当のアメリカでも平均年収は依然ホワイトカラーのほうが高い。目立つ成功例と平均値は別物ということです。
日本はどうでしょう。現場の人手不足は深刻ですが、外国人の技能実習生や特定技能者という受け皿があり、需給の穴はそちらで埋められています。賃金が跳ね上がる前に供給が補充される構造がある以上、日本でブルーカラーが「稼げる仕事」として流行る展開は当面来ない、というのが私の見立てです。