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最大5億円!プロのための助成金事業

2013/03/05

先日は平成24年度の補正予算が、なんと1票差で参議院を通過してびっくりしましたが、おかげで助成金予算も確保されて、お次は新年度予算、と思ったとたんにNEDOの平成25年度「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」の公募が始まりました。

公募要領によると締め切りが3月27日で、採択発表は5月下旬となっていますが、25年度予算の成立は順調に行っても5月上旬と予想されているので、『平成25年度の政府予算に基づき実施する』事業としては結構ギリギリのスケジュールです。まあ、国家のエネルギー戦略に直結している事業なのでNEDOとしても「この予算はまさか外せないでしょ」と高をくくっているのでしょう。

この助成金は何年か前まで「使用エネルギー合理化事業」という名前で、当時から大型の助成金でしたが、億円単位の助成対象となる技術については今やNEDO側でテーマを絞り込み、特定の技術分野とその効果及び実用化の期限まで告示して優先することを明言しています。

ですから、「この前思いついて特許出願しました」というフェーズの技術については億の規模の「実用開発」「実証開発」の事業は避けて、「インキュベーション」事業の一ケタ小さい枠での応募をご検討ください。

では、絞り込まれた技術分野とはどのような内容なのか?

それは公募要領の19頁、〈添付資料2〉に詳細に書かれています。そして「該当する技術とその条件が一致する提案を第一に優先して採択する」と公募要領で表明しています。なので、技術分野が一致していてチャレンジする方は、ここに書かれた「技術開発に係る条件」にどこまで該当するかをしっかり確認してください。

技術分野としては大枠では「次世代ヒートポンプ」、「ZEB・ZEH(建築物・住宅の省エネ)」、「パワーエレクトロニクス」、「コージェネレーション」の4つになりますが、中項目では13の課題に分かれます(今回未適用課題は除外)。

またその各々に、例えば「年間運用での実エネルギー消費を30%以上低減可能なシステム」のような具体的な技術条件がつけられており、さらにほとんどの条件の中に「2017年を目処に製品化する」というスケジュールも加えられています。

ということは、すでに試作機による機能の確認(ホントに使えるか?)は完了し、実用化の検証(製品として世に出せるか?)、あるいは実際に社会で使われる(事業として成り立つ)ことを確認するというフェーズであることが求められています。

逆に言えば、技術分野と条件がぴったりはまれば、採択される可能性はかなり高くなりますので、やはり〈添付資料2〉をじっくり読んでいただくことが重要と思います。

該当される方は幸運をお祈りします。

本記事は2013/03/05時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

沈丁の 香にゐて少し おちつかず (大橋 敦子)

今年は寒さのせいか、沈丁花の花の香りを楽しめませんでしたので、気分だけ味わいます。あの香りは確かに体内の何かを春に向かって蠢かせる魅力があります。