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NEDO、今年度の福祉用具助成金は…

2012/05/07

NEDOによる「福祉用具実用化開発費助成金」が公募されています。

これは平成5年に施行された「福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律」に基づいて始まった助成事業ですが、今年は大きな異変が起きています。

この事業は平成23年度までの18年間に192件が採択され、そのうち91件が実用化を果たしたという実績があります。

つまり年平均すると毎年5件も製品化されたことになり、NEDOの中でも好成績の事業なのです。平成23年度(総予算枠8,000万円)も8件が新規採択されています。

しかるに、今年度に限って公募要領に「採択予定の新規事業は2件程度」、「年間の総予算3,200万円」と、大幅に縮小されました。

理由は、今のところ推測なのですが、NEDOの大型助成事業であった「イノベーション推進事業」が、今年度の募集を行われないことと関係していると思います。
というのは以前「福祉用具実用化開発費助成金」として独立していたこの事業が、平成23年度は「イノベーション推進事業」の一部として実施されたのです。

その「イノベーション推進事業」自体が今年度行われなくなったために、急遽「福祉用具実用化開発費助成金」を復活させたものの、十分な予算枠が取れなかったのではないかと思います。

福祉用具については開発に携わっておられる企業も多く、平成5年から続くこの助成事業を目標として開発を計画されている方もおられます。
更には、昨年度「イノベーション推進事業」ではかなり分野を絞り込んだ公募であったあことから、以前の形の戻った今年度は平成22年度並みの応募事業(75件)がある可能性もありますので、かなりの狭き門となることが予想されます。

開発に掛ける時間に余裕がある方はもう1年じっくりと準備された方が良いかもしれません。

本記事は2012/05/07時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

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