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求ム、熱意あるベンチャー

2019/06/24

今回ご紹介するのは、ほぼ大学発ベンチャーに限定された「インキュベンチャー助成金」です。実施機関は小笠原科学技術振興財団という民間機関です。

応募対象が、3年以内に起業を目指す者、または起業して5年以内の事業者とかなり限られるのですが、少し特徴がある事業であり、2年前にご紹介した時と比べて注目度も上がっているようなので改めて取り上げます。

「特徴」をまとめると

  1. 創業前後のベンチャーに嬉しい助成金上限2000万円、助成率100%かつ前払い
  2. 評価基準の筆頭が「社会への貢献度(公益性)」であることを選考基準に明記
  3. 提案内容に対する『大義ある熱い志』の記載が求められる
であり、これは2年前と変わっていません。

特徴の1.については市村清新技術財団(旧新技術開発財団)や三菱UFJ技術育成財団など他の民間機関と同様に自由度を活かしたものですが、2.、3.についてはこの事業以外では珍しいでしょう。応募資格に、「他の助成事業による支援を受けていないこと」という文言がないのも魅力です。

始まって2回目の平成28年の応募者数が9件であったのと比べて、平成30年は26件に増えており、かなり急激に応募者数が増えているようですが、総額予算が8000万円前後に固定されていて、毎年の採択件数が4~5件に限られてしまうのは少々残念です。

平成30年の採択者は東京大学発のベンチャーが2社、他は、日本原子力研究開発機構、産業技術総合研究所発ベンチャーが各1社との実績が公開されており、難易度は高まっているといってよいでしょう。

一方、応募締め切りの7月31日から12月の結果発表までの期間が相変わらず5か月と長く、日に日に進化する最先端技術分野を対象とした助成事業としては、結果を待っている間に国際競争で後れを取るのではないかと気をもむところもあります。

実施機関である小笠原科学技術振興財団は、東証1部上場企業である株式会社ニコフの創業者、小笠原敏晶氏が昭和61年に設立した公益財団法人であり、理事や評議員にはニコフ関係者の他に全国の大学の重鎮が名を連ねています。

設立の趣旨など拝見すると、科学技術により日本の産業振興の支援をまじめに目指している組織とお見受けします。「公益性」と「志」に自信がある方は是非応募してください。

季節の俳句

あめんぼの水輪に闘志らしきももの(清水 和代)

先日の新聞で紹介された句です。気持ちが静かでなければ見逃しそうな、水たまりで精一杯生きている小さな命への視線を感じる句です。時間を忘れてこのような小さきものを凝視できる心の余裕が欲しいものです。

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