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「中小企業成長加速化補助金」~大型補助金を獲得するには

2026/01/08

2026年初回記事「中小企業成長加速化補助金」コンサルタントの淡河です。2026年最初の記事となります。本年も引き続きよろしくお願いいたします。

さて、今回ご紹介するのは、大型事業の「中小企業成長加速化補助金」です。

令和7年の補正予算に絡んで前回の記事でご紹介した補助金のうち、12月26日付けで早速公募要領が公開されました。

公募締切は3月26日と3か月近く先ですので、前回お伝えした通り、応募条件である「100億宣言」が未申請の方はまずこちらから着手してください。

中小企業成長加速化補助金の特徴

前回ご紹介の繰り返しとなりますが、この補助金の特徴をまとめます。
  • 概ね10年以内に総売上100億円を達成する「100億宣言」を申請日までに公開
  • 上限額5億円、補助率1/2の大型補助金
  • 前回の実績では倍率約6倍と高倍率
  • 賃上げ要件未達の場合、補助金の返還規定あり
今回の2次公募では、賃上げ要件が厳しい方向に変更されています。

厳格化した賃上げ要件

1次公募 2次公募
対象給与 「給与支給総額」又は
「従業員及び役員の1人当たり給与支給総額」
「従業員の1人当たり給与支給総額」
年平均上昇率
(基準上昇率)
補助事業実施場所の都道府県における
直近5年間の最低賃金の
年平均上昇(1次公募時:2.8~4.3%)
全国一律4.5%

賃上げ要件が厳格化2次公募では、全従業員の給与支給総額が要件の対象外とされました。そのため、従業員増による効果を織り込めなくなりました。

また、2次公募の要件である年平均上昇率4.5%は、直近5年の最低賃金の全国年平均上昇率です。これは地域によってはかなり厳しい目標となります。

なお、年平均上昇率の実績は、2年間の補助事業終了から3年後、即ち採択から5年後の実績を対象にして算出されます。

そして前述の通り、賃上げ要件が未達の場合、その未達率に応じて補助金の返還が求められる厳しい縛りです。事業計画を作成する際には慎重に吟味しましょう。

「参考資料」は宝箱

「参考資料」に注目さて、今回の第2次公募で注目したいのは、公募サイトで公募要領と併せて掲載されている「概要資料」です。

同資料P10以降の「参考資料」に第1次公募の結果に関するかなり役に立つデータが公開されてます。

まずp11に、審査基準に連動する各経営指標における実績値が公開されています。これは、全申請者(1270者)と採択者(211者)別の事業計画上の数値です。

各指標は、中央値と平均値の両方が示されており、なかなか味わい深いです。

「経営指標」の実績を読み解く

1次公募における経営指標について簡単に説明しましょう。指標は以下の8つです。

  1. 全社売上成長率
  2. 全社付加価値増加率
  3. 直近期売上高投資比率
  4. 従業員及び役員の1人当たり給与支給総額の増加率
  5. 給与支給総額の増加率
  6. ローカルベンチマークの得点
  7. 最新決算期の売上高
  8. 補助事業全体に要する経費

2次公募への応募で考慮すべきは上記のすべてではありません。(3)、(6)、(7)は応募時点で確定済、また、(8)は単なる参考値でしょう。

加えて、2次公募では(5)は対象外。すなわち、結局事業計画策定の際に十分な検討が必要なのは(1)売上高成長率 (2)付加価値増加率 (4)1人当たり給与増加率の3つです。

注意すべき「経営指標」を確実に実現するのがポイント

「経営指標」は「実現可能性」の高さが勝負そしてこの3項目はすべて採択者の中央値・平均値が全申請者のそれを大きく上廻っています。つまり「数値が大きいほど採択されやすい」ということになります。

かといって審査基準にはしっかり「実現可能性」が明示されているので、大きければよいというわけではなく、取組内容との整合性が求められます。

各指標についてはp12以降に増加率等を横軸に取った採択率のグラフが示されており、よく見ると大変興味深いです。

また最終ページには1次公募の審査員による「感想」が記載されています。これも大いに参考になるでしょう。

申請される場合は、事業計画策定時にこれらのデータを有効にご活用ください。

本記事は2026/01/08時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

すぐ反故のたまる屑籠初仕事 (稲畑 汀子)

皆様もすでにお仕事が始まっていると思います。掲句は「またもや日常が始まった」という、いささかげんなりする感覚がよく出ていて大いに共感するのですが、いかがでしょうか?