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大学発特許技術の製品化支援

2011/04/11

今回ご紹介するのはJST(科学技術振興機構)の一事業であるA-STEP(研究成果最適展開支援プログラム)の助成金です。



この事業は実は締め切りが4月4日だったのですが、東北大地震の影響で5月12日まで延長された経緯があります。また夏頃に一部のみではありますが第2期の募集もありますので、これから準備される方もこちらであればまだ間に合うと思います。



A-STEPとは、過去に多くの助成制度が輻輳していたJSTが「分かり難い」との批判に応えて整理平成21年度に統合した助成事業で、大学のシーズ掘り起こしから大企業の支援を含めすべての事業化フェーズに対応できるという、非常に広範囲に渡るものです。



3種類の「FS(フィージビリティスタディ)」と、起業準備から大企業と組んだ大量販売までの過程を7つのカテゴリに分けた「本格研究開発」は、どこから入ってもどこから出ても、もちろん、異なるカテゴリにつながってもOKという自由な構造になっています。



今回はその「本格研究開発」の中から、ベンチャーや中小企業を対象にしている

  1. 大学の特許を製品化して起業
  2. 既存中小企業が特許製品化

の2つのカテゴリを紹介します。



前者は

起業挑戦タイプという名前で大学が持つ特許を事業化させることが目標であり、ベンチャー企業を作りたい大学内の研究者の起業を支援するという想定で

最長3年間、計1.5億円

後者は

中小ベンチャー開発タイプと名付けられており、起業挑戦でできたベンチャー企業がさらに事業を展開させるための研究を支援するという想定(起業挑戦タイプが必要条件という意味ではありません)で

最長5年間、計3億円



どちらも全額補助(委託事業)となります。



大学等の研究機関の先生から特許の製品化の相談を受けているという方は、是非一度先生にご相談ください。

本記事は2011/04/11時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

野に出れば 人みなやさし 桃の花 (高野 素十)

3月11日の震災以降、日本人はやさしくなったという言葉を時々耳にします。
もちろん単純にマスコミが取り上げる題材が変わっただけという意見もありますが、それでもなんとなく吹く風の湿り気が増したような気もします。