採択数1万件!「ものづくり補助金」における「デザイン技術」
本日は、前回に続き、ものづくり・商業・サービス革新補助金の後半です。
前回は「サービス革新」事業について、出来たばかりのガイドラインがポイント、との説明をしましたが、後半では「ものづくり」事業の対象となる「特定ものづくり基盤技術」の12番目として追加された「デザイン技術」について、少し大胆な予想をしてみます。
その前に「特定ものづくり基盤技術」に関する歴史を簡単に振り返ります。その起源は、平成18年4月に成立した「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」(中小ものづくり高度化法)です。
この法律は、「日本を牽引する製造業の国際競争力は、ものづくり基盤技術を持つ中小企業によって支えられる。従って政府としてこれらの基盤技術を強化する必要がある」という考えに基づいて制定されたものです。
当時は基盤技術の分野は17だったのですが、年を追うごとに追加され、平成25年には22分野となりました。どうやら作りすぎたと考えたようで見直しが行われ、翌平成26年2月、11分野に整理統合が行われたのです。
そして今回、新たに「デザイン技術」が追加されたという訳です。この技術の解説からキーワードを拾ってみると、「審美性・感性価値」、「ユーザーエクスペリエンス」、「ユーザービリティ」、「ブランド化」等が目につきます。
皆さんはこれらのキーワードをどのように感じられるでしょうか?私は正直言ってう~ん、とうなってしまいました。なんだか的が絞れない。
もう少し調べてみると、中小企業庁の解説が、昨年閣議決定された「日本再興戦略改訂2014 -未来への挑戦-」の中に記されている「マーケットインの発想に基づく産学官連携による製品開発を促進」という一文を引用しているのを見つけました。
なるほど、従来の11分野のものづくり基盤技術は、どちらかというと「マーケットイン」の反対語である「プロダクトアウト(コア技術として選択した独自の技術に合わせた商品開発)」的要素が強かった。
エンドユーザーの美意識や価値観に応える製品開発である「マーケットイン」ということばと前に述べたキーワードを考えてみれば、「デザイン技術」として採択される要件について次のような予想が生まれます。
- B to Cをターゲットとした製品開発であること
- 顕在化した需要に応える開発であること
- その需要が顕在化していることを説明できること
でも、みんなに買ってもらえるという根拠がある製品を開発することはそれなりに意義のある事業と思います。そのようなアイデアがある方は是非「デザイン技術」で応募してください。
季節の俳句
たくあんの 波利と音して梅ひらく (加藤 楸邨)
縁側の向こうの小さな庭に植えたこれも小さな梅の木。そんな懐かしい連想が生まれる句です。空気はまだ冷たいけれど軒先から見えるわずかな青空。このたくあんの味は何よりまさる。
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