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ベンチャー起業家にNEDOから「資金3500万円」

2015/09/28

今回はNEDOがベンチャー起業家に労務費を含めて3500万円まで事業資金を、「委託費」として全額提供するという、「研究開発型ベンチャー支援事業/起業家候補(スタートアップイノベーター)募集」をご紹介します。

この事業は昨年始まり、今回で2年目ですが、解説に入る前に一つお詫びしなければなりません。熱心な読者の方には既にこの事業を本年7月21日付けの情報として「昨年に続いて『研究開発型ベンチャー支援事業』が始まりました」として誤って他の事業をご紹介してしまったのです。

事業名も公募時期も同じであること、「スタートアップイノベーター(SUI)」と似た「シード期の研究開発ベンチャー(STS)」という言葉が使われ、しかもSTSの定義が今年改定された「基本方針」に追加されていたこと等々、混同してしまう要素はいくつかあったのですが、言い訳にもなりません。NEDOに確認すればすむところを、要するに早とちりしました。申し訳ありません。

結果から言えば今年度から「研究開発型ベンチャー支援事業」が昨年に続く「SUI支援事業」と今年度から始まった「STS支援事業」の2本立てとなり、平成27年度の「SUI支援事業」に対する公募が行われているという訳です。

という訳でここからが解説ですが、まず昨年の初回と2度目の今回で大きく変わった点が3点あります。1点目は事業期間です。

昨年は最長2年として「委託費」2年間の上限を、3450万円×2=6900万円としていたところ、今回は1年間3500万円のみに限定しました。本事業で支援すれば必ず成功するという訳ではないので、事業性を見極めるのに2年は長すぎるということでしょう。

2点目は昨年度の公募で応募時に第三者の出資がされている場合は対象外となるにも関わらず、「第三者からの200万円以上の『出資意向確認書』を得ていること」とされていた応募条件の撤廃です。

これは昨年度の説明会でもその妥当性について質問がでていましたが、やはり現実的にかなり無理があったのではないかと思われます。

最後の3点目は、「委託費」の用途への縛りが緩和されたことです。昨年度は年間3450万円の内訳として、労務費1人650万円上限3名、設立企業の事業費に1500万円という枠がありました。

従って例えば2人で起業する場合は上限が650万円×2人+1500万円=2800万円になってしまったのですが、今回は「労務費含む事業費」という表現で3500万円とされており、人数の制約がなくなりました。

という訳で「将来のメガベンチャー育成」や「事業カタライザーによる側面支援」等の事業の基本概念は変わらないまま、かなりすっきりした形になったと思います。大企業や大学で行っている研究開発のシーズでベンチャーの創業を考えている方には魅力的な事業かと思います。

本記事は2015/09/28時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

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金木犀 風の行手に石の塀(沢木 欣一)

金木犀の良いところはその香りのなつかしさに加えて、街角で不意打ちのようにやってくる意外性かと思います。この句も一瞬香りに気を取られ、正面の石塀に出くわして我に返ったのでしょうか?

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