がんばる商店街を支援 集客力向上支援事業を読み解く
今年最後の補助金ご紹介は「商店街・まちなか集客力向上支援事業(商店街集客力向上支援事業)」です。後の都合で「集客力向上事業」と略しておきます。
この事業を含めて、実は今年は商店街、まちなか等のことばを含む補助事業が度々行われました。どれも( )がついたりして正式名称がとても長いので、いちいち覚えていただく必要はありませんが、並べてみるとこんな感じです。
2月に行われた「商店街・まちなかインバウンド促進支援事業(商店街インバウンド促進支援事業)」
今月12月までに3回行われた「地域・まちなか商業活性化支援事業(地域商業自立促進事業)」
要点だけご紹介すると、前者は海外からの観光客を増やすための、免税手続カウンターや外国語ホームページ開設等のあらゆる取組への支援、後者は地域の活性化に必要な取り組みとして、少子・高齢化、地域交流、新陳代謝、構造改善、外国人対応、地域資源活用を支援する事業です。
などとここまで書きながら思うのは、恐らく似たような単語が飛び交って読むほどに混乱されるのではないかと思います。なので、詳細な説明は割愛しますが、全体を眺めて思うのは、時間の経過とともに事業内容が徐々に絞り込まれてきたという感触です。
事実、今回の[集客力向上事業]での対象事業は、
①外国人観光客数の増加を目的とした免税手続カウンターの設置等
②消費喚起につながるIC型ポイントカードシステム又はキャッシュレス端末整備
というかなり絞られた内容になっています。
①の場合は、昨年来免税カウンター以外にも空き店舗利用の外国人向けコンシェルジェだの多言語マップだのと色々な手段が並列に書かれていたのですが、今回は「免税手続カウンター」「パスポートリーダー」「Wi-Fi設備」等のハードウエアの利用を前提とした表現となっています。
同じく②でも、高齢者対策や地域交流などの、いわゆるソフトウエアも対象とされていたのと異なり、それらを実現するための「IC型ポイントカードシステム又はキャッシュレス端末」という、アプリケーション付ハードウエアの導入が条件とされている印象です。
そして他の補助金と異なり、審査基準に関する明記がありません。このような場合は、申請書に書かれた事業計画が、どれだけ公募要領の事例に近いかによって評価されると考えて良いと思います。
つまり公募する側は、これまでの経験から効果が上がり易いと判断したツールを順に事例として挙げていると考えられるのです。応募される方は申請書の作成に当たり、公募要領に記載された【対象となる取組例】を是非参考にしてください。
《ご注意》
12月19日現在、公募締切が平成29年1月20日、事業期間終了が同年2月28日と、その間隔が極端に短く、これでは何もできないので事務局に問い合わせました。結果は「事業期間は近々平成29年12月末まで延長される予定なので、事業スケジュールはそのつもりで計画してください」とのことでした。
季節の俳句
御仏の貌美しき一二月 (角川 春樹)
12月と言えばクリスマスなのでしょうが、冴えた空気の中に佇む仏様の貌にもぴたりと当てはまる季節かとおもいます。
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