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設備投資に最大1億円・全ての業種を対象に支援

2017/09/19

前々回、地方自治体の補助金・助成金の活用をお勧めする記事として東京都他の地方自治体の事業をいくつか御紹介しましたが、予想に反して(?)興味を持っていただいた方が多かったので、今回はその第二弾として「一部全国区」といえる東京都の助成金をご紹介します。

公益財団法人 東京都中小企業振興公社が実施する「平成29年度第2回革新的事業展開設備投資支援事業」の公募情報が公開されています。この事業、一応東京都の企業が対象ですが、捉えようによっては全国区ともいえます。

というのは申請資格の要件に「東京都内に登記簿上の本店または支店があること、ただし都外に(設備を)設置の場合は、都内に本店があること。」とされているのです。

つまり逆に読めば、国内のどこに本社があっても、都内に支店があって都内のどこかに設備設置する計画であれば申請できます。さらに都内に本店があれば、他府県のどこに設備を設置する場合でも申請資格があるということです。

都内で2年以上の事業実績が必要という条件はありますが、弊社のお客様だけでも「都内に支店がある企業」や「都内に本店があり他府県に工場がある企業」が、いくつか思い浮かびます。該当する方は多いのではないでしょうか?

特に都内に本店がある場合、昨年まで類似の事業で設けていた首都近県という設置場所の制限を外した点はさすが東京都、太っ腹です。さらにこの助成金は事業内容についても間口が広い上、助成金の上限額や助成率でも好条件です。

助成金上限1億円かつ助成率2/3とされている「成長産業分野の支援テーマ」には7つの「成長産業分野」に渡って16の支援テーマが設けられていて、該当するテーマがみつかる可能性は高いのではないでしょうか?

「成長産業分野」に該当しない場合は「競争力強化」枠が用意されており、こちらは助成率が1/2になってしまいますが、助成金上限はやはり1億円(注:小規模事業者の場合は、助成率は2/3のまま上限額が3,000万円)です。

「競争力強化」についても、公募要領には一応助成対象となる「生産性向上」等の類型がいくつか示されていますが、その類型を示す表の上に「例示したもの以外の事業も対象になります。」と記されていて、要するに「競争力強化」と言えれば良いということでしょう。

設備投資を検討中の、都内に支店がある他府県の企業や、他府県の工場であっても都内に本店がある企業の方は、是非この機会を利用してください。

本記事は2017/09/19時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

目を凝らし見えてくる魚秋の風  (成井 侃(なるい ただし))

面白い句だなと思ったのは、一読した直後は状況がよく理解できなかったのが、句を見つめているうちに、川か沼か、あるいは海辺か、作者と魚の間にある水面が見えてくることです。秋の風という季語から水の冷たさまで感じます。