カーボンニュートラルに向け、エネ関連事業を再編
GW直前の4月27日、NEDOによる「未踏チャレンジ2050」の公募が始まりました。この事業は今年度リニューアルされた「NEDO先導研究プログラム」の一部です。
「NEDO先導研究プログラム」とは、実は2020年が最終年度だったのですが、プログラム構成がリニューアルされて期間が2025年度まで延長されました。
今年度、同プログラムは4つの委託事業で構成され、その内「エネルギー・環境新技術先導研究プログラム」、「新産業創出新技術先導研究プログラム」及び「マテリアル革新技術先導研究プログラム」の3つは3月までに公募終了しています。
どれもタイミングが合わずご紹介できなかったのですが、まだ今後数年は継続されるので4つ目の「未踏チャレンジ2050」の公募のタイミングで全体像を解説します。
リニューアルされたきっかけは、もちろん昨年10月の菅首相による「2050年カーボンニュートラル」宣言です。この宣言により、2017年に取りまとめられた「エネルギー・環境イノベーション戦略」(総合科学技術・イノベーション会議)が大急ぎで見直されました。
これに伴いNEDOに大型予算が積み上げられるなどの動きがありました。その一環として「先導研究プログラム」も延長されることになったようです。この延長によって2021年度から「マテリアル革新技術先導研究プログラム」が追加されました。
しかし、すべてのプログラムが2025年まで延長されたわけではありません。以下にプログラムの構成とその期間を示します。
- 新技術先導研究プログラム
- エネルギー・環境技術先導研究プログラム(2014~2023年度)
- 新産業創出新技術先導研究プログラム(2018~2022年度) - 未踏チャレンジ2050(2017~2023年度)
- マテリアル革新技術先導研究プログラム(2021~2025年度)
ただし、補助率100%の委託事業であることから、課題は以下の5つから選ばなければなりません。
1.次世代省エネエレクトロニクス、2.環境改善志向次世代センシング、3.超電導材料・導電材料・システム開発、4.未来構造・機能材料、5.CO2有効活用
公募要領にはこれらの各々の課題について4から8種も「技術課題例」が示されていて、ここにNEDOが求めている具体的な技術がほぼ網羅されていると考えられます。例に挙げられた課題に対応する技術を持っている場合は採択される確率が高いと思われます。
では、どんな技術課題が例として挙がっているか見てみましょう。「超電導量子ビットを応用した量子コンピュータ実現に関する課題」や「人工光合成を用いたCO2から有用有機化合物の製造に関する課題」など、さすがに“飛んでる”課題が多くあります。
最後に、2050年に向けた研究開発ならではかもしれない「応募資格」をご紹介します。この事業は産学連携が応募の条件なので、大学から参加する研究員には以下の条件が付けられています。
「大学等の登録研究員については、2021年度末において40歳未満の若手研究員のみを対象とします。」今年39歳以下であれば2050年でも68歳、多くの場合まだ現役の大学教授です。「つぎ込んだ予算の責任は取ってもらいます」ということでしょうか。
いわゆる「若手研究者」限定ということですが、応募される場合は、これに対して「任せなさい」との自信がある若手研究者とタッグを組むことが、採択される第一歩かと思います。
季節の俳句
いち早く少女等に夏来たりけり (今井 千鶴子)
少女等の夏にいち早く気付いたのが女性であった点が面白いと思いました。おそらく、手足の露出度など大雑把na観察ではなく、衣装の素材やお化粧、顔の表情など、はるかに細やかな観察に基づいて季節の変化をとらえたのではないでしょうか?従って夏の到来に気付くのは、立夏よりずっと早かったのではないかと思います。
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