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令和3年度補正&令和4年度当初 中小企業向け予算概観~年末のご挨拶に代えて~
2021/12/27
前回、来年の目玉事業である事業再構築補助金について解説しましたが、今回は、12月24日の閣議決定に基づく「令和3年度補正・令和4年度当初予算のポイント」(「助成金・補助金速報(耳より)」参照)から、中小企業向け支援金・補助金の情報を中心にご案内します。
まず支援金から。なんと2兆円を超える予算です。コロナ禍で大きな影響を受ける中堅・中小・小規模事業者、フリーランスを含む個人事業主に、地域、業種を限定しない形で、事業規模に応じて事業復活支援金を支給するとのこと。
【事業復活支援金】2 兆8,031.7 億円(補正予算)
2021年11月~2022年3月の期間で、ひと月でも売上げが30%以上落ち込んだ場合、個人及び法人の年間売上規模に応じて30万円~250万円を支給するという大盤振る舞いの支援金です。チラシが公開されているのでご案内します。中小企業庁 中小企業対策関連予算「事業復活支援金」
次に補助金の情報です。予算額の多いものからピックアップすると筆頭は6,123億円(補正予算)の「事業再構築補助金」ですが、前回解説済みなので割愛します。
【中小企業生産性革命推進事業】2,000.6億円(補正予算)
ものづくり補助金等コロナ前から継続している4つの補助金を、一つの予算枠でまとめまとめました。すでにお馴染みの方も多いと思うので簡単に列記します。- ものづくり補助金:申請類型の見直しと、従業員数による上限額の区分が導入される
- 小規模事業者持続化補助金:申請類型の見直し・追加で上限額が区分され、最高200万円
- IT導入補助金:インボイス制度への対応を見据え補助対象を増やす方向で修正
- 事業承継・引継ぎ補助金:従来通り
【コンテンツ海外展開促進・基盤強化事業(J-LOD)】556.5 億円(補正予算)
日本発のコンテンツの海外展開におけるローカライゼーション及びプロモーションや、海外向けコンテンツの制作に必要な資金調達のための試作映像等の企画・開発を支援します。【成長型中小企業等研究開発支援事業】104.9億円(当初予算)
これまで長く「サポイン事業」として行われた事業の名称が変わります。中小企業が大学等と連携して行う、研究開発やAI/IoT等の先端技術を用いた革新的なサービスモデル開発等の取組を支援します。【研究開発型スタートアップ支援事業】25.8億円(当初予算)
シーズ発掘とその実用化への支援や、事業シーズを有するスタートアップのミドル・レイタ―期への迅速な移行を、VCや事業会社等の外部投資家とNEDOが連携して支援します。【海外需要拡大事業】12.4億円(補正予算)
越境EC市場の獲得促進のため、中小企業の行う海外向けブランディング・プロモーション等を支援。【ものづくり等高度連携・事業再構築促進事業】10.2 億円(当初予算)
複数の中小企業等が連携して行う、新たな付加価値創造を図る製品・サービス開発や、事業再構築等の取組を支援。支援金と主な補助金を淡々とご紹介しましたが、事業再構築補助金を含めここに挙げた補助金予算を合計しても9,000億円弱であることを考えると、支給金の2.8兆円が如何に莫大かわかります。
まさにコロナ禍真っ只中の災害対策予算と言ってもよい内容です。かなりの企業が対象となりそうなので、補助金が専門の弊社としては少々分野が違いますが、詳細情報を入手し次第皆様にお知らせします。
本記事は2021/12/27時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。
季節の俳句
八人の子どもむつましクリスマス (正岡 子規)
日本で最初にクリスマスを季語にした句を作ったのは子規だったとか。掲句は肺結核で倒れた後の作とのことで、上五中七で子らを見つめる目がやさしく感じられます。
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