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省力化補助金「一般型」─第6回公募で押さえるべきは
2026/03/24
コンサルタントの南郷です。本日は、現在公募中の中小企業省力化投資補助金(以降「省力化補助金」)を解説します。
本事業については、昨年5月、第2回公募の際のブログで「カタログ注文型」から考察した「一般型」の内容をご紹介しています。その後、公募回を重ね、現在は第6回公募が動いています。
省力化補助金、第2回公募からの変更点
第6回公募は、制度の骨格はそのままですが、賃上げ要件に変更があります。第2回公募では一人当たり給与支給総額の年平均成長率の要件は+2.0%以上でした。これが第6回公募では+3.5%以上へと引き上げられました。物価上昇に見合った実質的な賃上げを促す政策的な意図でしょう。
第2回公募の時と同様、目標未達の場合は補助金の返還を求められることもあります。したがって、計画段階から現実的な数値を積み上げることが重要です。
省力化補助金:第2回公募と第6回公募の概要
| 項目 | 第2回公募(2025年5月) | 第6回公募(2026年3月) |
|---|---|---|
| 一人当たり給与 支給総額の増加 | 年平均成長率+2.0%以上 | 年平均成長率+3.5%以上 |
| 事業場内最低賃金 (基本要件) | 地域最低賃金+30円以上 | 地域最低賃金+30円以上 |
| 大幅賃上げ特例の 賃上げ目標 | 年平均成長率+6.0%以上 | 年平均成長率+6.0%以上 |
| 補助上限額 (101人以上) | 8,000万円(大幅賃上げ特例:1億円) | 8,000万円(大幅賃上げ特例:1億円) |
| 補助率 (中小企業) | 補助金額1,500万円まで:1/2 (最低賃金特例:2/3) 補助金額1,500万円超の部分:1/3 | 1/2(最低賃金特例:2/3) |
省力化補助金「一般型」のキー概念──「オーダーメイド設備」とは
「カタログ注文型」と異なり、カタログに掲載されていない設備を導入するのが「一般型」です。
ここで問われるのが「オーダーメイド設備」という概念。公募要領では「ICTやIoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、」「事業者の個々の業務に応じて専用で設計された機械装置やシステム」と定義されています。これは「一から新規開発する設備」を意味しません。市販設備でも、自社に合わせてカスタマイズすれば「専用設備」として成立します。また、汎用設備の組み合わせでも、単体では得られない省力化効果が生まれるなら対象です。
問われているのは「その現場の課題に、どれだけ設計が適合しているか」です。
審査では、
- 省力化指数(削減できる業務時間の割合)
- 投資回収期間
- 付加価値額の増加
- オーダーメイド設備
なかでも重視されるのが「省力化によって生まれた余力を、会社全体でどう生かすか」というストーリーです。浮いた人員を高付加価値業務へ振り向け、賃上げにつなげる流れを具体的に描けるかどうかが、採択の鍵になるでしょう。
採択事例──板金加工業の場合(第4回)
さて、ここでひとつ、第4回公募からの事例をご紹介しましょう。板金の曲げ工程が完全に人手依存。増産要求に応えられず失注が発生していた製造業の例です。
ロボットベンダー(曲げ加工自動化装置)とオーダーメイドの加工ロボットシステムを組み合わせた導入を計画。見込まれる効果は、人手作業:6時間削減、生産量:最大200%への拡大、そして夜間の無人稼働の実現。さらに、省力化で生まれた人員を工程管理業務へ再配置して人材育成へ。
前回の記事でもお伝えしましたが、一般型の申請を検討する際には、まず自社の現場課題を言語化してみることが最初の一歩です。
公募開始にもかかわらずいまだ明確な締切日が提示されていませんが、5月中旬が締切とのこと。申請をお考えの方は、準備をすぐに始めましょう。
本記事は2026/03/24時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。
コンサルタントのひとりごと
Xで「やばい(くらいすごい)補助金」「革命的」と薬局経営者が騒いでいます。
これは、省力化補助金のことです。
公式製品カタログを確認したところ、自動分包機など調剤関連機器はカタログに一切ありません。つまり薬局が本事業にチャレンジするとなると、一般型一択になるわけですが、「分包作業を機械に替えて、薬剤師を在宅訪問へ」というストーリーが制度の趣旨と合致しやすいためでしょう。
Xで目立つか否かは別として、省力化補助金が「ハマる」業界はほかにもありそうです。
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