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中小にうれしい海外展開補助金

2016/05/09

海外への進出を支援する補助金へのお問い合わせは年間を通して多く頂くのですが、4月末から経産省から海外進出を支援する何件もの補助金の公募が始まりました。

すでにおなじみの「ふるさと名物応援事業補助金(JAPANブランド育成支援事業)」5月27日締め切り「戦略策定」では上限200万円100%「ブランド確立」では補助率2/3で上限2000万円×3年となかなか豪勢ですが、どちらかといえば中小企業より商工会議所等の団体向けです。

また「地域新成長産業創出促進事業費補助金(農商工連携等によるグローバルバリューチェーン構築事業)」は、農産物の生産から流通に至るバリューチェンにかかわる全企業が参加して海外展開を行う「共同事業体」での応募になります。

締切は5月末と6月末の2段階。上限額1億円(補助率1/2)と大型ですが、今の時点で既に共同事業体メンバーが確定していないと難しいかもしれません。

そんな中、まさにこれから海外への進出をしたいと考えている中小企業・小規模事業者の方にお勧めしたい補助金が、中小企業基盤整備機構(以下、中小機構)が行う「海外ビジネス戦略推進支援事業」です。(5月31日締切)

現地でのF/S(実現可能性調査)のための費用に加え、Webサイトの外国語化等の費用も支援してもらえますし、現地調査に不可欠なレンタカー代も対象となるなど使い易い補助金かと思います。

ただ、金額的には上限140万円、補助率2/3と小振りで、これだけ見るとがっかりされるかもしれません。でもお勧めしたいのはこの事業に付帯する、中小機構が得意とする「ハンズオン」支援です。

中小機構には色々な分野で大企業の経験豊富なOB等が多く嘱託として所属していて、この事業では特に海外ビジネスの経験者が「専門家」という立場で支援をしてくれます。

海外での豊富な経験や人脈を持ち、現地の情報にも詳しい「専門家」に、海外戦略の策定支援や現地調査への同行などもしてもらえるので、海外ビジネスの経験が全くないという方も効率的に海外展開することが可能です。

見逃せないのは、自身の旅費や市場調査費への2/3の支援に加えて、その「専門家」の活動に要する経費、つまり人件費はもちろん、海外旅費・宿泊費まで、100%中小機構に負担してもらえるという点です。

海外ビジネスの経験がない方にとっては、これはお金よりありがたいかもしれません。海外にビジネスを広げたいが手がかりがなくて困っているという方は、応募を検討されてはいかがでしょうか?

本記事は2016/05/09時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

野に蜜の あふれて村のひるねどき (桂 信子)

今年はこどもの日の5月5日が立夏でしたが、この季節の風の爽やかさは際立ちます。薫風とは言い得て妙ですが、なぜか毎年朝も昼も眠気に襲われて困ります。