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中小が注目すべき大企業向け事業

2019/01/21

今回はNEDOによる「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期 自動運転(システムとサービスの拡張)」のうち「東京臨海部実証実験に係るインフラ整備、事前検証及び維持・管理」という、すばらしく長い名前の委託事業をご紹介します。

ただし、この事業はサブタイトルにあるとおり、東京臨海部及び羽田空港周辺の首都高に自動運転を検証するためのインフラを整備し、その維持・管理も行うという一つの社会実験であり、いつものように中小企業が参加しやすい事業ではありません。

はっきり言ってこの事業に応募できるのは民間企業であればトヨタクラスの大企業か、そうでなければ交通系の公益法人等を筆頭にしたコンソーシアムなどでないと難しいでしょう。

ではなぜ今回この事業をお知らせするかというと、自動運転の市場への参入を検討されている多くの企業にとって、この事業が与える影響が大きいと考えるからです。

少し長いですが、公募要領から本事業の目的をそのまま引用します。

「本実証実験は、交通インフラから提供される信号情報や合流支援情報等の交通環境情報利活用のしくみを構築し、インフラ協調型の高度な自動運転を早期に実用化することを目的とする。そのために必要となる実証実験環境(インフラ)の整備、事前検証及び維持・管理を行う。」

また、「一般道路で自動走行レベル3を実現するための基盤を構築」するとの文言もあります。つまり、レベル3の自動運転の実証実験を行うための通信インフラを構築し、その維持・管理業務を含めて委託できる事業体を募集しているのです。

公募要領に地図入りで示された事業エリアの案は羽田空港周辺と、羽田を起点とし汐留に至る首都高及び羽田から逆方向を回って副都心出口に至る湾岸線とされ、日本一の交通量といえるエリアでの大規模な実証実験になっています。

そして今回の事業は「交通インフラから提供される信号情報や合流支援情報等の交通環境情報」を利用する、言わば日本型自動運転のベース部分を構築するための実証実験であり、今後の自動運転方式の開発にはこの事業の成果が大きく影響するでしょう。

既に周知のように、自動運転市場には既存の自動車メーカー以外に独自のAIやセンサー技術をもつ新進のベンチャーや通信事業者や電気メーカーの異業種大手が数多く参加しつつあります。

これらの動きが今後どのような形で編成されていくかはわかりません。しかし、関心を持つ企業は数多く存在すると思います。そしてそれらの技術の有効性を評価するプラットホームがこの事業で構築されることになるかもしれません。

もしあなたの会社も自動運転の市場に興味があれば、本事業に応募はしなくとも、この事業の公募情報には目を通しておいた方が良いと思います。

季節の俳句

青空に寒風おのれはためけり(中村 草田男)

週末に産学連携のお仕事で郡山に行ってきました。研究所のある小高い丘は好天で安達太良山も遠望できたのですが、吹きっさらしの風の厳しいこと。「おのれはためく」を実感しました。

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