一貫性のある新技術開発助成
少し早いようですが今回は10月20日公募締切の「新技術開発助成金」について。1968年から数えて今回が88回目であり、その間概ね毎年2回の公募を正確に行ってきた助成事業です。
実はこれは政府や自治体の助成金事業の変遷と比べれば驚異的な長寿事業なのです。誕生のいわれは過去にもご紹介しましたので興味ある方はこちらをご覧ください。
一般的なイメージでは同じ長支援事業を長く続けていると思われる方もいると思いますが、実は政府や自治体の助成事業は個別に見れば結構寿命が短いのです。
概ね数年の周期で事業名が少しずつ変化し、それに合わせて公募されるテーマも変わっていきます。一番わかりやすい例では4年ほど前まで多くの予算が向けられていた中小企業のIT化を支援する助成金が、今では全くと言っていいほど消えてなくなりました。
これは国の政策の重点分野が年々歳々変化し、助成事業の予算も重点分野に流れる国家予算から確保する関係上どうしてもその時々の時流に流される傾向があるためです。今年の例では東日本大震災を受けて電力削減技術や新エネルギー開発にシフトしています。なので、本気で助成金を狙う場合は今後の政府予算の動向を考慮に入れた高度な情報収集能力が必要となります。
こう考えると、長年「国産技術から生まれた特許を製品化する事業」だけをターゲットに支援を行っている新技術開発助成金の一貫性は、ある意味で安心して対策が立てられる助成事業といえます。一度や二度の不採択に諦めず、その経験を活かせば採択がぐっと近づくと思います。
季節の俳句
づかづかと 来て踊子にささやける (高野素十)
映画のワンシーンのような、なんだかどきどきする句です。盆おどりを眺めている目の前に、見えないところで進んでいたドラマの一部が現れたような印象で、真夏にはいつも気になる一句です。この踊子は跳びぬけた美人でなくてはなりません。
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