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「中小企業応援ファンド」はほぼ全国版

2014/07/14

東京都の方には毎度おなじみの東京都中小企業振興公社による「中小企業応援ファンド」の公募が始まっています。2008年10月から毎年春と秋の2回ずつ確実に公募が行われ、今年で6年目になります。

初回の公募以来このページでも何度かご紹介してきましたが毎回東京都内限定とのお断り付きで東京都中小企業振興公社の助成事業のみを解説させていただいていたのは、これまで東京都内のお客様が読者層の中心だったという事情によります。

ところがここ1,2年、誠にありがたいことに北海道から九州・沖縄まで、ウェブページをご覧いただく方が急増しており、返って都内限定の助成事業をご紹介しにくくなっていたのでした。

ですが、実はこの「中小企業応援ファンド」という事業は東京都の専売ではなく、経済産業省の独立行政法人中小企業基盤整備機構が全国の都道府県と共同で出資して都道府県ごとの基金を準備し、その運用益で助成事業を行うというスキームが構築されているのです。

助成金事業の運営主体は都道府県側の機関に任されているため、時期や助成金額は各々の機関によってまちまちであり、その中のいくつかでは別の形態での実施となっているところもありますが、多くの都道府県で「〇〇〇ファンド」という名前が付いた助成事業が行われているのです。

因みに今回現時点でこのスキームによる事業を中小企業庁のホームページで確認すると東京都を含む40都道府県で実施されており(参照:地域中小企業応援ファンド運営管理者一覧(中小機構))、その中でも現在募集中のものは東京以外に下記の5県です。


  • 青森:【あおもり元気企業チャレンジ助成事業】公募締切:7/31 上限:500万円/助成率:1/2
  • 岩手:【いわて希望ファンド(一般枠)】公募締切:7/28 上限:300万円/助成率:1/2
  • 福島:【ふくしま産業応援ファンド】公募締切:7/31(第2回12月) 上限:200~500万円/助成率:2/3
  • 滋賀:【しが新事業応援ファンド】公募締切:7/25 上限:300万円/助成率:1/2
  • 広島:【新事業創出チャレンジ企業支援事業】公募締切:8/1 上限:100~300万円/助成率:1/2-2/3

ご覧の通り、年間の回数や上限金額、助成率など県によってすべて異なりますが、地域コミュニティへの貢献度が高い新たな事業への取組み、地域の工芸・特産品・観光資源を活用した新規事業開発など、地域経済の活性化につながる事業であれば、創業から新商品開発、販路開拓に至るまで、幅広く対象になっている点は共通しているようです。

また応援ファンド以外にも全国の都道府県で助成金・補助金事業が行われています。

本記事は2014/07/14時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

玫瑰や 今も沖には未来あり (中村 草田男)

草田男の尋常でない明るさには少々辟易するところもあるのですが、夏の海辺の玫瑰(ハマナス)を持ってきてやっとバランスがとれたというところでしょうか。