創業補助金、できるだけ長く助成してもらう方法。 - 研究開発系補助金のスペシャリスト アライブ ビジネス

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創業補助金、できるだけ長く助成してもらう方法。

2013/09/30

平成24年度補正予算創業補助金」の第3回公募が始まりました。

さすがに平成24年度分はこれが最後かと思います。詳しくは助成金のページを見ていただくとして、今回含めて3回とも締切が2段階になっているこの補助金のご紹介を期に、思いの外理解されていない「補助事業期間」とお金の使い方を少しだけ詳しくご説明します。

補助(または助成)事業期間」というのは、

公募開始 > 応募 > 公募締切 > 審査 > 採択決定 > 交付申請 > 交付決定事業開始 事業完了 > 完了報告 > 確定検査 > 補助金支払
という流れの内、「交付決定」から「事業完了」までの期間を指します。

今回の例でいうと9月26日の公募開始から来年12月の補助金支払までの約14ヶ月の内、来年の3月末の交付決定から事業完了の来年9月までの約6か月が「補助事業期間」となります(助成金情報ページ参照)。

創業とその後の事業に使った費用の2/3が政府から補助して貰えるというのが今回の補助事業ですが、「実は」と説明すると「ええ!そうなの?」と驚かれることが多いのは、費用を使う時期が、その「補助事業期間」の間でないと補助対象にならないという点です。

さらに「費用を使う」と言う意味には「契約または発注」から「支払完了」までの業務がすべて含まれているので、単純な例では発注から納入まで6か月以上かかるようなものがあった場合、創業補助金については全く補助が出ないという事になります。

また家賃のような翌月分前払いやアルバイトの労務費のような当月締め翌月払いの費用については、最初または最後の1月分の支払いが補助対象から外されてしまうということになります。

初めて助成金や補助金に応募される方の中には、事業期間どころか応募前に使った費用まで補助金の対象となると誤解している方もおられるのであえてわかりやすく表現すると、「補助してほしい事業資金を使っていい時期は、公募締切から早くて3か月後」と思ってください。

今回の創業補助金の場合も12月24日までに応募してもお金を使ってよいのは来年3月末です。

ただしこの補助金に限り、最終の公募締切12月24日の前にもう一つ、10月21日にも締切があります。この日までに応募書類を完璧にそろえて送付すれば、採択結果も交付決定も2か月程度早くなるので、間に合うのであればかなり大きなメリットがあります。

つまり、交付決定時期が2か月早まっても事業完了日はかわらないので、「補助事業期間」がそのまま2か月延びることになり、毎月発生する家賃や労務費については対象額が2か月分増えるという事です。

既にある程度準備が進んでいる方は是非10月21日をターゲットに申請してください。ただし、うっかり必要な添付資料など忘れると、最終締め切りの12月24日受領扱いとされてしまうのでご用心を。

本記事は2013/09/30時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

長き夜の 向こう見つむる 埴輪かな  (小野 白童)

この句、実は読売新聞の投稿句です。作者の小野さんは全く存じ上げませんが、どうやらこのような悠久の時間と向き合う類の句に、私はひかれてしまうようです。