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初めに福あり…今年始まる助成事業

2015/05/25

政府が行う補助事業や助成事業は、日本の国をこちらの方向にもっていきたいという政府方針が最初にあって、その実現に有効な事業活動を行う企業を支援する目的で予算を用意するというのが本来の趣旨です。

従って政権が変われその方針が大きく変化することもあるし、同じ政権でも年月の経過により重要視する対象が変化することはあるので、環境の変遷に合わせて年々歳々対象が移ろうということは当たり前の現象かと思います。

ということで今回は今年度から始まる「中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業」のご紹介です。

本事業は平成26年度の「日本再興戦略」及び「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づいて今年度から始まる新規事業です。経産省がぜひ進展させたいと考えている、「大学等に眠っている特許技術の掘り起こしとその事業化」がテーマです。

具体的には、

  1. 経済産業省が日本中の大学や公設研究機関を「橋渡し研究機関」として認定する。
  2. 「橋渡し研究機関」が蓄積してきた特許技術の移転を受けて中小企業等が製品化する。または
  3. 企業側が持つ特許技術を製品化するにあたり「橋渡し研究機関」が支援する。
という流れを作り出すというストーリーです。事業の趣旨から企業と「橋渡し研究機関」の連名での応募が条件とされ、企業の単独応募は認められていません。

「3.」は産学連携で良くみられるパターンですが「2.」は大学等の公的研究機関を監督する立場の文部科学省の補助金事業に多くみられます。しかし、経済産業省が企業の応募と並行して研究機関側を「橋渡し機関」として認定するは初めての試みです。

運営する立場としては、その事業の趣旨に合った提案をできるだけ多く採択したいという心理が働くので、往々にして初回はチャンスです。ただし、初めての試みであるだけ、スケジュール面での混乱が発生しているようです。

普通に考えれば企業が応募する前に「橋渡し研究機関」が決められていて、企業側がそのリストから連携先を選んで共同で申請する手順となるべきと思いますが、大学等が「橋渡し研究機関」の機能を備えていることを経産省が確認する「確認申請」の締め切りが、5月26日と7月22日の2段階となっています。

最初の締め切りまでの応募した機関の採否が発表されるのは6月半ばとのことなのでこちらの方は間にあいそうですが、後の締切日7月22日は、なんと企業の応募締め切りと同じ日になのです。

つまり、企業側が連携したいと思っている相手の大学等がもしまだ「橋渡し研究機関」としての確認申請をしていない場合、まずその申請をする意志があるのかどうかを確認することからはじめなければいけないということです。

さらに連携先候補に確認申請する意思はあっても経済産業省がそれを了解するかどうかは、企業が申請した後でないと確定されないという不安定な状況での申請となります。

という具合に、初回ゆえに色々と気を使わなければならない事業ですが、事業の方針に適合する技術をお持ちの方は、初年度の採択可能性の高さと考えあわせご検討いただければと思います。

本記事は2015/05/25時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

春の鳶 寄りわかれてはたかみつつ(飯田 龍太)

背景の空はもちろん紺碧で、吹く風も爽やかと考えざるを得ない句ですね。地面をはい回っているわが身と比べ、鳶がうらやましい限りです。

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