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地域産業や観光資源のPR活動を支援

2016/06/20

ご紹介する補助金が最近工学系に偏っていたので、今回は久々に文科系の補助金をご紹介します。経済産業省の予算ではありますが、映像産業振興機構というNPOの「地域発コンテンツの広域発信支援事業費補助金」プロモーションビデオ制作等への支援です。

公募要領からその目的を引用すると、「地域の製造・観光事業者等とコンテンツ制作企業が一体となり、製品やサービス・観光資源の魅力をPRし、地域の製造・観光事業者等の広域販路開拓を促進するプロモーション映像等の製作」を行い、「コンテンツ産業の振興と地域経済活性化を促進する」ことです。

余談です。経済産業省の「コンテンツ産業支援」といえばマンガやゲーム等の和製コンテンツを海外に輸出するクールジャパンの独壇場ですが、今回地域振興に絡んでこの言葉が出てきたので少し調べてみたところ、今年の4月に政策のまとめが発表されていました。

コンテンツ産業の現状と今後の発展の方向性(2016年4月) 【配信元:経済産業省】
「業界関係」の方はご一読をお勧めします。

話は補助金事業に戻りますが、この事業の公募関連資料を見て大変驚いたことがあります。申請書の本文となる所定様式である(様式1)補助金交付申請書が、なんとA4サイズ1枚なのです。そして他に、書式自由の事業提案書経費提案書を提出することとされています。

経済産業省に限らず、通常の補助金申請用紙は少なくとも5ページはあって、事業計画や企画内容について、背景や具体的実施方法、他と比べて優れた点、費用明細、事業完了後の予定などなど、根掘り葉掘り書かされ、すべて記入すると何十ページにもなることもあります。

しかし、この申請書のつくりでは、様式1にある「事業の目的及び内容」に概要を書く他は書式自由で表現するとのこと。1,000万円の補助金を争う競争ということを考えれば、ここである程度の枚数を使ってしっかり説明しないといけないということになります。

では何をどこまで書くのか?補助金申請の場合、ヒントはいつも「審査基準」です。
公募要領の3ページ目に、①~⑦の必須事項と、⑧~⑬の加点事項として審査基準が記載されています。

必須事項の中で重要と思われる項目をピックアップすると
④地域の製品やサービス・観光資源がコンテンツ内に登場し、その魅力を発信する
⑤地域の製造・観光事業者等とコンテンツ制作企業が一体となった取組
の2点かと思います。

また加点事項としては、多くの事業者との連携(⑨)や、自治体との緊密な連携(⑬)等、できるだけ多くの項目に該当するよう環境を整えることが重要です。あとは表現力で勝負です。

さて、コンテンツ制作企業及び製造・観光事業者等が3者集まれば応募資格有りです。お知り合いに声をかけて、まずはコンソーシアムを作りましょう。

本記事は2016/06/20時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

紫陽花や 昨日の誠 今日の嘘 (正岡 子規)

昨日誠だったはずのものが今日になると自信がなくなる。子規はとても強い人という印象なのですが、我ら凡夫にも通じる弱さも持っていたようです。あるいは季節のせいでしょうか?