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じっくり取り組む海外展開への支援

2019/10/07

今回はJICA(独立行政法人国際協力機構)による「中小企業・SDGsビジネス支援事業」をご紹介します。

この事業は実施時期が「不定期」とされていて、昨年度は9月公募の1回だけでしたが、今年度は4月に続いて2回目の公募となっています。

この事業は大枠で「基礎調査」、「案件化調査」、「普及・実証・ビジネス化事業」の3つに分類され、さらに「案件化調査」、「普及・実証・ビジネス化事業」については各々(中小企業支援型)、(SDGsビジネス支援型)にわかれるので合計で5つの区分で構成されています。

この内「SDGsビジネス支援型」については対象が大企業なので、今回は「基礎調査」及び「案件化調査」普及・実証・ビジネス化事業」(中小企業支援型)についてのみ説明します。

ただし、この事業で(中小企業支援型)に該当するのは、法律で定められた「中小企業」に加え、みなし大企業ではない「中堅企業」(業種に関わらず資本金が10億円以下)も対象としているのでご留意ください(「基礎調査」は中小企業のみ)。

もう一つ注意しなければならないのは、外務省予算のこの事業は相手国がODA対象国にかぎられるため、欧米等の先進国や中東産油国のような「ODA卒業生」は対象外です。応募の際は、まず相手国が対象となっているか、しっかり確認する必要があります。

では中小企業向けの「基礎調査」、「案件化調査」、「普及・実証・ビジネス化事業」はどのように違うのか?無理やり一言にまとめると、

  • 「基礎調査」:相手国で行う事業アイデアの実現可能性調査
  • 「案件化調査」:相手国で行う事業のビジネスモデルを策定するための調査
  • 「普及・実証・ビジネス化事業」:実証活動による事業性の検証と事業計画案の策定
ということになります。ただ、重要な点は、その事業によって対象国の課題解決に貢献するという視点が含まれていることです。

他に、応募条件として、10月15日締切の「事前登録」が必要です。この登録から本申請締切の11月1日までの間にJICA側で信用調査を行うことが明記されていて、この点もこの事業の特長です。

さらに、採択発表予定が来年2月と、応募締め切りから3か月もかかります。そのうえに採択された提案をJICAとしての委託事業として組直す作業や契約内容の調整に時間がかかることから、実際の事業開始は6月以降とか。

なんと応募から事業着手までの期間が8か月という、通常の補助金と比べて相当長い待ち時間が必要です。ということは、できたばかりの新製品や新サービスを初めて海外に持ち出すようなスピード感のある事業には向かないかもしれません。

既に何年かの時間をかけて構築してきた相手国とのルートの上に、新たなビジネスのためのアイデアを2、3年かけてじっくり育てるような、無理のない展開が適した事業であれば最適かと思います。

季節の俳句

その中に金鈴をふる虫一つ(高浜 虚子)

10月の一週をすぎてやっと秋の涼しさがやってきました。虫の音を詠んだ句は数々ありますが、掲句はその中でも虫の音に最も意識を集中した状況で生まれた句と感じます。研ぎ澄ました耳で、かすかな金鈴を聞き分けました。

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