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「情報提供依頼」は一次審査?

2020/07/20

今回はNEDOが募集を行っている「NEDO先導研究プログラム/新技術先導研究プログラム」に係る情報提供依頼(RFI)についてご紹介します。

情報提供依頼(RFI=Request for Information)とは文字通り「情報を下さい」であって補助金の公募ではありません。今後「NEDO先導研究プログラム/新技術先導研究プログラム」という補助金の公募を始めるにあたって、課題を提供してくださいというものです。

しかも、RFIの締切は8月28日だというのに、その補助金の公募時期は2020年12月下旬~2021年2月中旬となっており、締切まで含めれば6か月も先となります。そしてRFIの提出が補助金の応募条件というわけでもありません。

実は、このRFIは、当初米国で行われていたものを2015年頃からNEDOが導入した仕組みで、従来「革新的技術」とか「先端技術」ということばを含んだ研究開発補助金では応募課題が多岐に渡り、研究開発の効率を上げるための絞込みが難しかったという背景があります。

そこで、あらかじめ民間企業や大学等の研究機関に対し、将来の技術イノベーションのコアとなると考えている課題を提案してもらい、その提案の中から有識者が事前に課題を絞り込んで補助金として公募するという、2段階の選考方式を取り入れたのです。

従って、これまでの「NEDO先導研究プログラム/新技術先導研究プログラム」ではRFIで決定された課題の提案者は公開されていません。

なので、別に苦労してRFIに応募しなくても、補助金の公募が始まった時点で自社に適した課題があれば応募するということは、建前上は可能です。ただし、問題は「自社に適した課題」が見つかるかどうかという点です。

前回の、つまり2019年12月に公募され、今年6月に採択決定された「2020年度 NEDO先導研究プログラム/新技術先導研究プログラム」の公募で挙げられた課題は合計で18件ありましたが、その中から課題名の例を2つだけ見てみましょう。

  • B《次世代産業技術・デバイス分野》
    I-B1 航空機用高安全長寿命バッテリーの研究開発
  • C《高度リサイクル技術分野》
    I-C3 廃プラスチックを効率的に化学品原料として活用するためのケミカルリサイクル技術の開発
どちらもかなり絞り込まれた課題であることがお分かりかと思います。2020年度に選出された18の課題については各々の課題に対して概ねA4×1ページ程度の詳細説明も添付されています。

どう考えても、RFIの提案者以外に同じ課題への技術的解決策を有する応募者が多く存在するとは考えられません。

以上から、2021年度の「NEDO先導研究プログラム/新技術先導研究プログラム」についても、8月締切のRFIが補助金の事前審査であり、選出されたRFIの課題の提案者が一次審査合格者に近い状況となると考えてほぼ間違いないでしょう。

さて、今回のRFIで示されている技術分野は以下の通りです。

1.新エネルギー分野、2.省エネルギー分野、3.蓄電池・エネルギーシステム分野、4.クリーンコールテクノロジー分野、5.環境・省資源分野、6.電子・情報通信分野、7.材料・ナノテクノロジー分野、8.ロボット技術分野、9.新製造技術分野、10.境界・融合分野、11.その他

「NEDO先導研究プログラム/新技術先導研究プログラム」の上限額は1億円×最長2年、補助率は100%です。自社の研究開発課題がこれらの分野に該当する場合は是非RFIへの応募をご検討ください。

本記事は2020/07/20時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

梅雨晴間亀思ひきり首のばす(當麻 幸子)

間違いなく、この「亀」は自分です。いや作者がそのように捉えたかどうかは知りません。読む立場での感想です。まさかこの亀が豪雨や新型コロナ感染症で委縮していた訳ではないでしょうが、思わず連想してしまうのです。

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