ものづくり補助金、過去のデータから見えるもの
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)は昨年の3月31日を1次締切として始まり、今年の2月22日の5次締切分まで公募が行われていましたが、ここにきて5月13日を締切とする6次の公募要領が公開されました。
ただし、ものづくり補助金の公式サイトにある「スケジュール」のページには2月28日時点では5次締切までしか表示されていないので、公式サイト内を探してみると、6次締切分の概要版のP9に今後のスケジュールが記載されているのを見つけました。
これによると今回発表された6次締切以降の予定は、7次が令和3年8月、8次が同11月、9次が令和4年2月とされています。これらはいずれ「スケジュール」のページでも表示されるのでしょう。
また同じ概要版の記事としてP11にFAQ があり、総額予算についての説明もされています。要約すると9次締切までの予算は令和元年度補正と令和2年度第3次補正の合計5,900億円の一部であるとのこと。
一方、コロナ感染症対策の一環として「低感染リスク型ビジネス枠」が5次締切分の途中から設けられました。補助率が一律2/3、広告費・販促費が補助対象になるという内容です。
この枠は、物理的な対人接触を減じることに資する革新的な製品・サービスの開発や生産プロセス・提供方法の改善に加え「ビジネスモデルへの抜本的な転換に係る」設備投資が行われる場合にも適用されるとのこと。
ところで、ものづくり補助金の公式サイトには「データポータル」というページがあり、1次締切から4次締切までの申請内容に関する動きがグラフ化されているのはご存知でしょうか?字が小さくて見づらいですが、色々と興味あるグラフが示されています。
応募される立場で最も気になるのは採択率かと思います。これは別のページのまとめられてはいるものの、「申請件数の推移」にある申請件数の急激な伸びと、採択率が62.5%から31.2%への急降下を示す棒グラフと折れ線グラフの組合せは結構迫力があります。
また締切ごとに5から7項目ほど設けられている加点項目と採択率の関係を示すグラフも興味を引かれます。クリアしている加点項目の数と採択率はほぼ正比例しており、1個の場合の採択率がわずか16.4%という結果には驚きました。
すなわち、仮に経営革新計画の承認をとっていても、それだけでは採択は難しいということになります。それに比べて加点項目3個では48.7%、5個ではなんと71.0%という数字は、事業計画の内容より加点項目数の数がはるかに採否に影響することが分かります。
6次以降の応募を検討する際は、被災企業か否かなど自身では決められない加点要素は別として、賃上げ計画や経営革新計画の承認取得など、やればできる加点を増やす努力をした方が有利といえそうです。
季節の俳句
沈丁の香をのせて風素直なる (嶋田 一歩)
沈丁花と金木犀にはいつも不意打ちを食らいます。
今年も沈丁花の季節がやってきているのに、やはり自転車で通り過ぎた一瞬後に「えっ、もう?」という出会いでした。 掲句はその「香をのせた風」が素直といっているように見えて、素直なのはその香に驚いた作者自身のことではないかとも思えます。
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