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スタートアップ支援を活用しよう

2021/09/06

NEDOから「研究開発型スタートアップ支援事業/シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援(STS)」の第3回公募に関する予告が公開されました。

このシリーズは4月に行われた事業のNEPをご紹介する際に全体像を説明しました。

ただし、今年度については一部休止となっている事業もあるため、令和3年度版として改めて本事業のラインアップをご案内します。来年度に向けて参考にしてください。

  1. TCP=Technology Commercialization Program
    (エントリー6月~8月:終了)
    起業家候補人材の発掘のための研修とビジネスプランコンテストを通じた育成支援
  2. NEP= NEDO Entrepreneurs Program
    (第1回4月:終了、第2回:10月上旬~11月下旬公募予定)
    研究開発型スタートアップの事業化促進
    助成金上限:タイプA 500万円/タイプB 3,000万円 助成率:100%
  3. STS=Seed-stage Technology-based Startups
    (第1/2回3月/6月:公募終了、第3回:9月中旬~10月中旬公募予定)
    NEDOがVC(ベンチャーキャピタル)を認定し、そのVC等が出資する研究開発型スタートアップへの事業化を支援
    助成金上限:STS 7,000万円/STS2 2億円 助成率:2/3
  4. PCA=Product Commercialization Alliance
    (4月:公募終了)
    既存の事業会社と連携する構想を持つ研究開発型スタートアップへの事業化支援
    助成金上限:2.5億円 助成率:2/3
  5. TRY=Promotion of Technology Startups that Innovatively Respond to Economic Changes to Yield Social Benefits
    (第1回4月:公募終了、第2回:8月2日~9月27日)
    経済構造の転換に資するスタートアップの事業化促進事業
    助成金上限:1億円 助成率:2/3
今回ご紹介するSTSについては助成金額もそこそこ大型かつ3回目の公募ということでNEDOの力の入れ具合が分かりますが、大きな特徴としてNEDOが認定したVCから助成対象費用の1/3以上の出資を受けるという条件が付いています。

正確にいうと、公募締切日から半年前の「遡及期間」から申請時までにNEDOが認定している37社のVCのどれか1社からの出資を受けるか、あるいは出資意向表明書を受領する必要があるということになります。

これはNEDO認定のVCが、事業費の1/3以上の資金提供に値すると評価した事業プランを有しているということなので、認定VCが一次審査を行うということと等しくなります。

恐らくすでに認定VCとコンタクトがある応募者は少数でしょう。多くの応募者がこれから出資してくれる認定VCを1社ずつ尋ねて探すのであれば、長くみても公募締め切りまで3か月程度の期間しかないのでなかなか難しいでしょう。

このような申請企業を支援するために、NEDOは「案件紹介サービス」というオプションを用意しています。指定の「エントリーシート」に必要事項を記入すれば、NEDOが全ての認定VCに紹介してもらえるというサービスです。

また、これまであまりVCとの付き合いが無かった申請企業のために、NEDO主催で行った過去のエントリーシート作成の為のセミナー資料も公開しています

認定VCへの「案件紹介サービス」はすでに募集中ですので(受付締め切りは公募締め切り日の3週間前まで)、興味ある方はさっそく「エントリーシート」を準備してください。

本記事は2021/09/06時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。

季節の俳句

白萩にわれ過ぐる風たちにけり (野澤 節子)

昨日近所を散歩していたら萩の花が咲いていたのですが、横を過ぎたときの空気の乱れで細い枝がゆれてそれと気づきました。「これはネタになる」と帰ってから句を捻りながら歳時記を開いてみたら掲句を見つけ、「やられた」と思った次第です。自分の句はまだ推敲中。