NEDOの大型&安定的 脱炭素開発支援
NEDOによる2023年度「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」の予告が公開されました。最近はどの補助金もやたら長いものや副題がついたりする正式事業名が増える傾向にあり、表記するのも大変です。
この事業は2021年度から2035年までと事業期間が大変長い点が特徴です。今後も10年以上、毎年この時期に公募が行われるということなので、今回に限らず、脱炭素に関連する補助金をお探しの方はリストアップされておくとよいでしょう。
本事業の支援内容は、研究開発を初期の段階から実証開発に至る4つのフェーズ、「FS調査」「インキュベーション研究開発」「実用化開発」「実証開発」に分けられています。NEDO自身がこれらを「FS」「インキュ」「実用化」「実証」と略しているのでこちらを流用させてもらいます。
事業の目的は2050カーボンイコールを目指して「2040年に高い省エネルギー効果が見込まれる技術開発を支援」することなので、「FS」を除く3フェーズは2040年時点の年間の省エネルギー効果量(以降、「効果量」)が原油換算値で設定されていて、効果量の値により総事業費の上限が変わることが特徴です。
例えば、実証開発では、効果量が10万kL/年であれば事業費の上限が5億円ですが、効果量が5万kL/年では2.5億円、2万kL年では1億円と、効果量に比例して事業費が減額されます。従って提案する開発による技術的効果と、その市場性についての検討の緻密さが、審査のポイントの一つになると考えられます。
また、申請についいては4つのフェーズからどれか一つを選択することもできますが、「FS」以外の3フェーズについては、「インキュ」→「実用化」→「実証」という時系列さえ守れば3つすべて、または2つを選んで応募することが可能です。「FS」のみ単独での応募しか許さず、また、「インキュ」は単独応募が許されないので、組み合わせの総数は全部で7通りです(「実用化」は事業期間が3年以内と3~5年の2種の応募方法があるため、これを含むと8通りです)。
逆から見れば提案内容が「FS」「インキュ」「実用化」「実証」の各々の定義に合致していないと、これも審査に響くことになるので注意が必要です。昨年度公募要領などで各フェーズが対象とする研究開発の説明をよく確認してください。
ところで、研究開発費の総額が大きく、事業期間も最長5年と長い大型事業であることは間違いないので、かなり狭き門の補助金と思われるかもしれませんが、2021年から3回行われた過去の実績では採択率が50%前後と、意外と高いようです。
公募要領の公開はまだですが、課題となる重要技術やこれまでの採択テーマなどが公開されているので、応募したい研究開発テーマをお持ちであれば、今から準備を進められるようお勧めします。
季節の俳句
一月や日のよくあたる家ばかり (久保田 万太郎)
この句でまず言えるのは太平洋側の気候である点でしょう。日本海側は今も連日大雪で、この地域の方はご苦労されておられるでしょう。幸運にも東京に住む身としては、日のよく当たる家々を縫って日々通勤できることに感謝します。
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