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創業資金調達のポイント
2024/05/07
コンサルタントの田邊です。今回は、趣向を変え、補助金以外の創業時の資金調達について解説します。
過去に補助金をご支援したお客様から「独立しようとしている人がいるから紹介するね」というご連絡をよくいただきます。
独立するということは、今までの安定した生活を捨てること。自分自身の経営、営業活動により売上を立てることとなり、とても大変なことです。私は、このように勇気を持ってチャレンジする全ての経営者の方を尊敬し、できることはなんでも支援したいと考えています。
その一歩目として、創業時の資金作りはとても重要です。
創業時の資金調達方法とは
主な資金調達方法は3種あります。- 自己資金
- 親族からの支援
- 銀行融資
自己資金
自己資金はとても重要です。十分準備できれば、設備の導入や仕入など、売上が立つ前に多くの経費がかかっても賄えます。お金を借りる場合と違い、返す必要がないからです。その意味で、軌道に乗らない場合も事業をやめることが容易です。ただし、現実には「十分に」準備することは、かなりハードルが高い問題です。
親族からの支援
これは、本当にありがたい。返済が遅れる場合は事前に連絡して相談できますし、了承を得ることができれば信用情報に傷がつくことはありません。
銀行からの借入の場合は、返済が遅れると信用情報に記載され、クレジットカードの作成も、新たな借入もできなくなります。
銀行融資
前出のとおり、銀行からの借入には厳しい条件が課されます。また、借入と聞くといまだマイナスのイメージも強く、なるべく避けたいと考える方が多いのではないでしょうか。確かに自分の趣味や交際費にかける借入(カードローン、消費者金融からの借入)は金利も高く、オススメしません。
しかし、独立する際の銀行融資は積極的に利用すべきと考えています。その理由を3つあげましょう。
創業時に銀行融資を受けるメリット
- 創業融資は保証人や担保が必要ない
創業の際、日本政策金融公庫が積極的に支援を行っています。また、保証人、担保の設定もないため、安心して借入できます。
(参考:日本政策金融公庫「新規開業資金」) - 創業時から攻めた経営戦略を立てることができる
自己資金だけで起業した場合、限られた資金の中での経営となります。そのため、思い描いた事業ができない事も多いのが事実です。事業展開そのものではなく、「現在の資金で出来ること」を優先し、選択肢や事業の幅が狭まるからです。
銀行融資を利用することで、事業展開からの視点で経営できます。 - 困った時には貸してくれない
いざ、資金繰りに困った際に銀行は融資を行いません。銀行も営利企業であり慈善事業団体ではないため、本当に困った時にはお金を貸してくれないのです。銀行は返せる見込みのある人や企業にしか融資は行いません。
銀行が創業時に融資してくれるのは、事業計画の可能性を見ているからです。
以上の理由から創業の際に銀行からお金を借りる事はとても重要です。
創業資金は、鉄壁の「合わせ技」で
記載した主な3種の資金作りですが、私は、全てを合わせる方法をオススメします。独立前に自己資金を貯める
創業時は自分の思っている以上にお金がかかることが多いです。実際に、創業支援を行ったお客様の8割が、当初見込みの資金より多く必要になっています。自己資金は多いに越したことはありません。さらに、この自己資金の準備そのものが銀行融資につながるため、少額でも準備しましょう。
親族からの支援を受ける
こちらは現金でのやり取りは絶対にダメです。それは前出の銀行融資にも影響するからです。融資を受ける際、通帳のコピーの提出を求められます。その際に現金でポンっと大きい額が入っていると銀行員は必ず何のお金か、出所はどこかを聞いてきます。親族からの支援は必ず振込で行い、誰からの振込かがわかるようにしておきましょう。
銀行融資を利用する
日本政策金融公庫では、7,200万円を上限に(ただし、経験上、無担保の場合に1,000万円以上の審査は難しい印象)、利率も2.5~3.7%で創業の融資を受けられます。創業時の融資で銀行は何を重要視しているのでしょう。それは、創業者が今まで何をしてきて、どのように事業を準備してきたかです。そのため、上記の自己資金を用意することは「しっかりと計画を持って創業しようとしている」と見られ、融資をする大きな判断材料となります。
まだまだ、創業の資金づくりにはポイントがありますが、特に重要なものを解説いたしました。
また、これまでもご紹介してきたように創業時に使える補助金もあります。補助金その他の創業時の資金調達についても気軽にご相談ください。
本記事は2024/05/07時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。
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