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【速報】「令和8年度概算要求」を読む
2025/09/04
コンサルタントの南郷です。8月29日に毎年恒例の来年度予算の概算要求が公開されました。本日は、令和8年度予算の概算要求の以下の資料から、中小企業政策を読み解いていきます。
令和8年度 経済産業省関係 概算要求等概要
令和8年度 中小企業・小規模事業者・地域経済関係 概算要求等ポイント
中小企業へのサポート強化
まず、中小企業向け補助金の原資となる中小企業対策費について。令和7年度当初1,080億円から1,378億円への増額を要求。物価・人手不足・米国関税の影響への対応を前提に、賃上げと成長投資を同時に進める設計が色濃く出ています。では、今回の要求から読み取れる政府の意図を3点に集約して解説します。
その1:中小企業の「お金」を守る
1つ目は、価格転嫁の実効性確保です。価格交渉促進や下請法(来年からは「取適法」)の執行強化の継続。そして、調達・受発注の適正化。これらにより中小企業のキャッシュと収益を守る姿勢を明確にしています。
これは、単なる啓発ではなく、運用と執行で支える段階に入るということ。ただし、補助金ではなく「下請けGメン」の活動強化がメインのようです。
その2:「人」への投資
次に2つ目として、賃上げを伴う省人化投資の定着です。これは、中小企業成長加速化補助金、ものづくり補助金等の省力化投資の枠組みを中心に進められます。ここでは、設備・デジタル・人材育成を組み合わせて労働生産性を底上げし、その果実を賃上げへつなぐ設計が踏襲されています。いわば「人手不足を前提に、賃上げを続けるための生産性設計」を各社に求める方針のようです。
その3:事業化・量産化の促進
そして3つ目は、研究開発から事業化・量産化への橋渡し強化です。産学連携のGo-Tech事業には128億円を要求。
技術の新規性だけでなく、顧客検証、量産移行、品質認証までを見据えた支援を厚くしています。これにより「稼ぐ力」への接続を急ぐ意図がはっきりしています。
小規模・地域対象の施策も継続
上記の3点の大枠と併せて、事業承継・再編の推進や小規模・地域支援、災害からの早期復旧も計画されています。事業承継・再編はマッチングにとどまらず、PMI(M&A成立後に行われる統合プロセス)や成長投資まで含めた一体的な支援に重心が移りつつあります。
また、小規模・地域支援は販路開拓や商店街活性、復旧支援を継続しつつ、成果の可視化と即効性を意識した設計が目立ちます。
補助金申請に向けて
総じて、令和8年度は「価格転嫁の定着」「省人化×賃上げの本格運用」「R&Dから量産への実装加速」という3つの流れを強める年になりそうです。各制度の詳細は予算案通過(見通し)後、年末以降に確定しますが、
補助金申請をご検討の皆様は、御社の来年度の事業計画策定にあたって、
- 価格改定の運用体制
- 省人化KPIと賃上げ計画
- 事業化・量産化のロードマップ
さて、令和8年度も大規模な予算が続きます。個別の補助事業は、公募資料が公開されましたら、随時お知らせしてまいります。
本記事は2025/09/04時点での情報です。状況は刻々と変化しますので、必ずその時点での最新情報をご確認ください。
コンサルタントのひとりごと
先日、仕事で上海と蘇州へ行ってきました。
抗日戦勝記念日が近づき少し身構えていましたが、実際は拍子抜けするほど普段どおり。上海の大型モールは夜10時まで営業し、皆が思い思いに過ごす活気が心地良かったです。蘇州はそろそろ上海ガニの季節とのこと。次に訪れる際は、仕事の合間に旬をゆっくり味わいたいと思います。
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